ワインリスト

KONDOヴィンヤード B-O-T 2021(375ml)
蔵出し参考価格 | 税別3,300円(3,630円) 容量:375ml |
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生産本数 | 825本 |
収穫責任者 | 近藤良介、近藤拓身、近藤智子 ほか、のべ50人以上のボランティアの皆さま |
ぶどう生産地 | KONDOヴィンヤード タプ・コプ農場(三笠市) モセウシ農場(岩見沢市栗沢町) |
品種 | ピノ・ノワール95%以上(クローン:MV6、777、667、115、113、オキシデント) ピノ・グリ5%未満 |
ぶどう収穫日 | 2021年10月7日~18日 |
瓶詰日 | 2024年5月27日 |
仕込み方法
主にピノ・ノワールのボトリティス果をピンセットで1粒1粒選果し、そのつど小型垂直バスケット式プレス機で搾汁。発酵前おり引き(デブルバージュ)の後にステンレスタンクで自然酵母により発酵。残糖で自然に発酵停止をしたのち、そのまま2年間の熟成。無濾過、清澄剤、添加剤等不使用。亜硫酸20ppm添加。
KONDOヴィンヤード史上初のハーフボトル・甘口ワインとなります。
ピノ・ノワールの大敵と言えば灰色カビ病(学名:ボトリティス・シネレア)。通常は果皮にダメージをもたらし、場合によっては酢酸が優勢になるなどやっかいな存在ではありますが、天候条件に恵まれると干しぶどう状になり、独特な風味を付加するいわゆる「貴腐」と呼ばれる状態になります。収穫の際、ピンセットで1粒1粒その貴腐化したぶどう(及び貴腐になりかけ状態のぶどう)を選別し、白ワイン同様に搾汁して発酵させたものがB-O-Tになります。
2021年は、暑く乾燥した夏の影響で果粒が小さいまま秋に突入、9月の降雨の影響でその果粒が割れてボトリティス菌が繁殖し、その後の天候の回復で大量の貴腐果が生まれました。慣れた収穫ボランティアさんにお願いし、それらを丁寧に収穫してもらい仕込みを行っています。
糖度が高いことで発酵が自然に止まり、結果として甘口に仕上がりました。再発酵のリスクを考えそのままさらに2年間寝かせて、落ち着いたのを見計い瓶詰めしたまでは良かったものの、何度かの試飲抜栓で少しガスが出ているものが見つかり、さらに半年間様子を見ました。今回ようやくリリースの決断をしましたが、ワインの保存は冷蔵庫で立てて保管することをお勧めします。
味わいは、黒糖やはちみつ、干したアンズなどのニュアンス。酸がしっかりと残っているためくどい甘さではなく、余韻は意外なほどすっきりとしています。ガスがある場合は、抜栓後数日して落ち着かせるとコクが出て、複雑さが増すのでお勧めです。
デザートワインとして、フィナンシェなどの焼き菓子と合わせるのもとても面白いです。次はいつできるかわからない偶然の産物、ぜひじっくりとお楽しみください。